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職場を取り巻くメンタルヘルス…心理士は仕分けが得意♪

1 日前
読了時間: 8分

新しいカウンセリングのプラットフォームを作っている代表者の方と、今のカウンセリングのニーズ、傾向、はたらく人を取り巻く環境やサービスについて、いろいろと話す機会がありました。


カウンセリングをもっと身近に。

特に、働いている人に。

身内にも身近にもメンタル不調を抱えている人なんていなくて、

「うつ」や「適応障害」なんて言葉が自分に降りかかってくるなんて思ってもいなかった、そんな人たちに、安心して受けられるカウンセリングを見つけられるプラットフォームを提供したいというのが、趣旨でした。


面白かったのは、その方が心理畑の人ではなかったこと。

まさに、ご自身が上記のような心理学やメンタルについて日々考える世界とは別世界にいた「会社員」だったわけです。

きっかけはあるのでしょうが、この心理から別世界にいた彼の視点はとても新鮮でした。

日々、心理やメンタルと関わる世界にどっぷり浸かっている私と、外の世界からこちらを見ようとしている彼と話すと、その間の壁は意外にとても薄いのに、捉え方や視点が違うことで理解の方向性が全然違ってしまうこともある…と思いました。

いろんな連想が起きましたし、いろいろと会社員を取り巻くメンタルヘルスについて思いを馳せることになったので、そのことについてつらつら書いてみようと思います。


プラットフォームについてご興味をもたれた方は、下記をご参照ください。

まだまだ増えていくかな?

当オフィスも参加予定ですが、御予約は直接やりとりすることが当オフィスのスタンスなので、その思いも大事にしていただいています^^


***


カウンセリングの敷居はだいぶ下がってきている印象を受けています。

オフィスにいらっしゃる方々のお話を聞いていると、オンラインカウンセリングをいくつか単発で受けて、"こんなもんか''と思ってしばらくやりすごし、いよいよしんどくなって、対面でのカウンセリング施設を探してみる…という形がよく見られるようになりました。

初めてのカウンセリングで来られる方ももちろんいるものの、対面でのカウンセリングには、そこの期待に応えられる水準を求められている…とも思っています。


働くうちに、メンタルに不調をきたし、仕事を続けることが難しくなった側の対応は、ここ数年で、だいぶ知識が広まり浸透してきた印象も受けます。

ハラスメントに対する意識も高まり、被害を受けた時の反応は格段に速くなったと感じますし、要因は様々ではありますが、メンタルの不調をきたしたことに気づくことや、その対応方法等、たくさんの情報を見聞きして、自分ごとにして対応することも、以前に比べてやりやすく、早くなっていると感じます。


実際に不調をきたせば、心療内科や精神科の医療機関を受診するという動きもかなり多くの人ができるようになっているなという印象です。

また、そこまででなくても、これは不調につながりそう、今後のはたらいていく気持ちの足枷になりそう…と感じて、当オフィスのようなカウンセリングにつながることも、本当に自発的にいらっしゃる人が多くなったと感じます。

こうした動きが迅速なことは喜ばしいことですし、回復や予後を考えるにあたっても大事だと思っています。


一方で思うのは、メンタル不調を感じる当事者の動きに比べて、その当事者に対応する働かせてる側、いわゆる会社側、具体的には管理職や人事担当の気持ちや対応がとても遅れてしまっているということを実感します。

大手の企業だと、抱えている従業員も多いので、経験数が多くなり、その整備はいろいろと手厚くなっているのが現状です。メンタルヘルスに関して専門の部署があったり、対応する専門職がいたりもします。ただ、大手には大手なりの難しい面もあります。会社として対応していく以上、その対応の軌跡は「制度」として全従業員に還元されるものにならないといけなくなるという点です。ここが会社のメンタルヘルス対応の難しいところだと思います。


問題になっている当事者は、「個人」として悩みを抱えています。でも、それに対応する側は「会社」としての対応をしていかないといけないわけです。このベースにしている立場や役割を理解して、当事者も会社側も動けていたり、話し合いが進められている場合は、「誰が悪い」論争にならず、「双方が目指すもの」に向けて、具体的な対応がなされていきます。が、このベースを各々が理解しておらず、特に管理職や人事担当の側の人が「個人」と「会社」とを混同して対応を進めると、当事者も混乱して、「誰が悪い」「個人のわがままを通せるかどうか」などの論争に発展しまうことになりかねないようです。そういう意味で、会社側の担当の方には、かなり難しく慎重な動きが求められるな、という印象です。


このベースやスタンスの混乱は、当事者との距離感に影響します。必要以上に腫れ物に触るように対応してしまったり、当事者を即座に「メンタルに不調をきたした問題児」のカテゴリーに追いやってしまい、実際にどういう状況で、どういう経緯でこの状況に至ったのかを把握することすら諦めてしまったり、必要以上に親身になって状況を聞き取り、よりそってしまいすぎることで、組織としての判断を下すことに罪悪感を感じてしまったり…「会社」を背負っての「個人」の動きのバランスを崩すことになってしまいます。


いろんなクライエントさんからのお話をうかがっていると、会社側の対応の様子から、会社の混乱度が見えることがよくあります。従業員の数が多く、対応の経験が豊富なところでも、あまりにもその動きがスムーズすぎて、まだ当事者の社員がどうするか迷っていても、手続きが先に進んでいたり、当事者と会社のペースが合わなかったり。初めてのメンタル不調者が出て、慌てて対応するあまり、なんでも当事者の希望通りに対応してしまったり。


この難しさにはどう対応していけばいいのでしょうか?

そこにお互いの立場から離れたところから客観的にみることのできる第三者として、専門家を挟むことが、ひとつの対策としてよいのだと思います。


心理士は、こころの専門家ですが、こころの仕分けの専門家でもあります。

私の心の中で渦巻いているこの思いや感情が、私の思いなのか、誰かの思いなのかの仕分けです。

私の思っていることなんだから、私の感情でしょう?

そう思いますよね?


「あの人は私のことをこう思ってるかもしれない」

「みんなが私のことをこういう人だと思ってるかもしれない」

「こんなこと言ったら、怒るかもしれない」

「私が休むと、迷惑がかかるから」

「ちゃんと働けない人って思われるかも」

「自立してないって思われるかも」

「そんなわがまま言うと、甘えてるって思われる」

「気持ちが悪いって遅刻すると、甘えてるって思われる」


これって、私の想像する「誰か」の思いですよね?

私の心の中にいろんな人の思いが「想像されて」いるんですね。

これが「想像」だとわかっていることって、意外と注意して考えないと難しい。


人は、相手の気持ちを想像することで、その思いに即した行動をとろうと考えて、社会生活を送っています。

好きな人には嫌われないように、その人が嫌だと思うことを想像して、そうならないような発言や行動をするようにしています。

だから、この「誰か」の思いを考えるスキルは、社会でやっていく大事なスキルなんですね。


人は社会に入った時から、このスキルを磨いています。

ごくごく自然に自分の思いと同じくらい人の思いについても思いを馳せているんですね。

ときどき、よくこの思いがごちゃごちゃになります。

自分の思っていることと違うのに、そう思っているかのように思ってしまったり。

実際にはまだ言われていないことも、実際に言われたことのように気になってしまったり…。


カウンセリングの中では、この仕分け作業を丁寧に繰り返して、自分の思いや感情は何なのか、気になっているのは誰の思いや感情なのかなどを仕分けて、こころの整理をしています。


だから、心理士は仕分け作業が得意なのです。

得意だからと言って、簡単な作業ではないんですよ。

心理士だってよく混乱します。

カウンセリングが行き詰ってるときは、だいたいこの混乱のせいで、仕分けがうまくいっていない時なんです。

だから、心理士も別の心理士に相談して、仕分けを手伝ってもらったりします。


それなりに訓練を受けている心理士でも、すぐに混乱するこの仕分け作業ですが、

混乱するのは、当事者だからです。

当事者でない第三者がその関係を聞くと、仕分け作業は格段に容易になります。

誰かの話を聞くときって、「え、誰がそういったの?」とか「誰がそう思ってるの?」とか、質問を挟むことが多くないですか?

それが仕分け作業になってるんですね。


当事者は何を思っているのか、何を感じているのか、

会社は何を求めているのか、何が困るのか、

第三者の目で仕分けをお手伝いすることができます。

その上で、相談してきた人がどの立場でどう話を進めていけばいいかを一緒に考えることができます。


なので、心理士がお手伝いできるのは、

雇われている当事者はもちろんですが、雇う会社側の担当者の方にもぜひ利用してもらいたいと思います。

EAP(従業員支援プログラム)として、独自の部署を持っている企業や外部のEAPと契約をして、対応できる心理士が社内にいる場合もあります。

そうした心理士がいない場合は、開業の心理士にもご相談いただいてもいいと思います。


心理士は仕分け名人♪






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